お札の偽造防止技術
日本のお金は世界の中でも極めて偽造される事が少ないです。
日本の偽造紙幣の数はUSドルの638分の1程度です。
それはモノ作りに強い日本の偽造防止に努めた製造技術が物語っています。
お金の偽造防止技術
紙幣の場合、次の偽造防止技術が導入されています。
- 深凹版印刷
- 識別マーク(深凹版印刷)
- すきいれ
- ホログラム
- 潜像模様
- 潜像パール模様
- パールインキ
- 光学的変化インキ
- マイクロ文字
- 特殊発行インキ
主要な偽造防止技術について詳しく解説します。
お金を触って見分ける
日本のお金の偽造防止技術で最も優れていると言われるのが深凹版印刷です。
これは明治時代に円の貨幣が導入された時代からある偽造防止技術で、紙幣に凸凹を持たせています。
非常に特殊な加工をしているので、見た目が同じ偽造紙幣でもお金を持った時の感覚で見抜く事ができます。
さらに紙幣の種類によって深凹版印刷の内容が変わり、さらに識別マークにも深凹版印刷を施す事で目が不自由な方でも、お金を触って紙幣の種類を識別することができます。
特殊な印刷技術
現在は高性能なカラープリンターが多数出ています。しかしお金は偽造防止技術によって、どれだけ性能が良いプリンターを使っても完璧に印刷を再現する事はできません。
代表的なのが、すきいれでお金を透かしてみると、お札のモチーフになった偉人の肖像画の模様が浮き上がるようになっています。
お金を持ったり見たりした時に、少しでもおかしいなと思ったら、透かして見れば偽造紙幣かどうか手軽に見極める事ができます。
ほかにもマイクロ文字でプリンターでは再現できないほど細かい文字を使い、ホログラムなど見る角度によって文字や見え方が判別できるような印刷が行われています。
複数の偽造防止技術によって、独特なお金の雰囲気が出ている
お金の偽造防止技術は多岐に渡っています。
普段はこうした特徴のひとつひとつを注意深く見ることはありませんが、特殊印刷を多数施した事で紙幣の全体的なイメージは消費者に深く根付いています。
そのため、犯罪組織が最新設備を導入して精度が高い偽造紙幣を作っても、多くの方が見て触っただけで「なにか違う」と違和感を感じて見破る事ができるようになっています。