お金の歴史
日本では239年の邪馬台国の時代に卑弥呼が魏(ぎ、現中国)に派遣を送るために、物々交換から物品貨幣への導入を始めたと言われています。
当時は形が決まった硬貨ではなく、金や銀などを物品貨幣として扱っていました。
日本で最初の貨幣は708年に作られた「和同開珎」(わどうかいちん)です。
日本最古の硬貨として人気も高く、名前くらいは聞いた事がある人も多いのではないでしょうか?
ただし、1998年に7世紀頃の地層から富本銭(ふほんせん)という新しい硬貨が発見されて、現在でも日本最古の貨幣はどちらか未だに議論されています。
当時は銀と銅を使われた硬貨で、日本ではじめて製造された金貨は天平宝字4年(760年)に製造された開基勝宝(かいきしょうほう)です。
これは発掘されたのが32枚のみで重要文化財に指定されて一般のコレクターには流通していません。
世界で最初に作られたお金
硬貨についての最も古い歴史は今から約4,500年前のメソポタミア文明です。
当時は硬貨がいくらなどではなく、金や銀の重さによって価値が決まっていました。
円になったのは明治時代初頭
現在、日本のお金は「円」で統一されています。
しかし、時代劇などを見ると両(りょう)や文(もん)など今と違う通貨が出ています。
ほかにも小判など、過去には様々な円以外の貨幣が流通していました。
江戸時代には江戸幕府が発行した小判や銀貨(丁銀、豆板銀など)、銅貨(一文銭など)があったほか、全国各地で大名がそれぞれ独自の藩だけで使える貨幣を発行したり、外国貨幣が流入したりと多くのお金が混在して混乱を招いていました。
そこで明治政府が発足してすぐにお金の統一に着手し、明治4年(1871年)に新貨条例が作られて「円・銭・厘」という単位の貨幣が誕生しました。
当時主流だった1両や1ドルを1円に統一したため、スムーズに新貨幣への両替が進み、円滑に円を中心にしたお金の単位の移行が行われました。
当時は1円は非常に高価で、1円の10分の1の銭(せん)や100分の1の厘(りん)が庶民で馴染みのある単位でしたが、その後日本経済が発展していくにつれてインフラが進み、錢や厘の単位が1955年に廃止されて、現在の円に統一されました。
様々に進化するお金
お金の単位は明治に作られた円が現在も続いていますが、ネットマネーや電子マネー、クレジットカードなどお金は様々な形に変えて進化を遂げています。
しかし、あくまでも現金が信頼でき、日用品の売買は現金決済が主流など昔からの形が続いています。